2006年11月24日金曜日

散歩

最近、ほんとに最近、気付いたのですが、
赤ちゃんとの散歩、もしかしてベビーカー利用ではありませんか?
散歩に出ても赤ちゃんは寝てしまうというお母さんの言葉で気付いたのです。

外遊びしなさいとよく言われます。
あー、ぶーとしかしゃべらない、物を指で指し示すこともない、
もちろんあんよもしない赤ちゃんと何をして遊ぶのか・・・。
外遊びというのは、家の外で過ごすいう意味だけではなく、
外のさまざまな人や物を五感で感じるということなのです。
同じ空気を吸い、それをお互いが感じることが大切なのです。

きんもくせいの花は終わって、もうすぐくちなしの花が咲きます。
「何かいいにおいがする。くちなしだね。実はお正月のきんとんに使うんだよ。」
はたから見れば、完全なひとり言ですが、
赤ちゃんとお母さんとの間ではりっぱなコミュニケーションです。
言葉の意味は理解していないのかもしれませんが、
お母さんが感じていることは、耳から目から鼻から肌から
しっかり赤ちゃんに伝わります。
気持ちを伝える道具は言葉だけではありません。
言葉以外のコミュニケーションの経験の豊かさが心の豊かさにつながる
と私は確信しています。

一度だっこで外を歩いてみませんか?
できれば、顔や手足が自由に動かせるよう抱っこひもなしで。
赤ちゃんはお母さんが感じることをだっこされた肌で感じることができるでしょう。
そして、お母さんも赤ちゃんの反応を肌で感じることができるでしょう。
10分でも15分でも、お昼寝タイムを除いたどこかの時間帯を
赤ちゃんとの散歩の時間に使ってください。
あんよできる子はもちろんあんよで。
助産師として、子育て暦23年の母として、心からのお願いです。


2006年10月23日月曜日

いっしょにあそぼう!


川向こうに五月山という山があります。子どもたちやその母たちと何度も行った山です。
登るというほど高い山ではありませんが、子どもたちと楽しめるお手ごろな山です。
中腹の公園から、第一展望台、第二展望台、日の丸展望台、
気が向けば箕面の山まで足を伸ばせる応用の利く山です。

今日(もう昨日になってしまいました)十数年ぶりに我が子と上がりました。
2,3歳のころ、お弁当持って花見に来てたんや。
ここがお弁当の指定席だったね。
このすべり台、こんなに小さかったかな。
ここは変わった、ここは変わらん、ここは覚えていない・・・。
いっしょに体を動かして楽しんだ記憶というものは、
憶えるというより沁みこむのではないでしょうか?

子どもはもう二十歳を過ぎて、3000m級の山に登り、重たい荷物も持てるようになりました。
でも、始まりは五月山や釣鐘山、妙見山や剣尾山なのです。
山でなくてももちろんいいのです。子どもといっしょに体を動かして楽しんでみませんか?
2ヶ月の子は2ヶ月なりの、2歳の子は2歳の子なりの体の動かし方があります。
子どもと本物の木や草のにおいを嗅ぎ、土の感触を実感しながら、
何かいっしょにできること、見つけてくださいね。


2006年9月23日土曜日

赤ちゃんの躾入門マニュアル


またも一月近くさぼってしまいました。
でも、休暇を一週間ほど取って、すっかりリフレッシュ!
遊ばないと働けない、情けない助産師です。

でも遊びは大事。
子どもは生活全て遊びです。
しつけも遊び感覚でどうぞ。
赤ちゃんは自分で動けるようになると、
安全かどうかを、お母さんやまわりの大人の顔を見て決めます。
これを「親(人)の顔色を見る」という言葉で表現すると、
なぜかいやな響きがありますね。

今日の赤ちゃんは9ヶ月。
わたしの事務机の上のペン、ノート、チラシ、ともかく全てが気になる。
ノートを触るので、手で押さえて「おばちゃん、だいじ」と言う。
それでもなお、引っ張ろうとするので、「あかん」と怖い顔をする。
まずは赤ちゃん、笑って、許しを乞うかのようにノートに触れる。
でも、私は顔をくずさない。怖い顔を続け、「あかん」と言う。
しばし、その顔を見つめた後、赤ちゃんはあたりを見回し、許してくれる誰かを探す。
そして、ノート、私の顔、他の大人の顔をながめまわし、考える。
「もしかして、だめか」と赤ちゃんが思い始めたかなと思ったその時、
「さわらなかったね、おりこうやったね」と褒めて、
頭をなでる、抱きしめる、ほおずりするといったスキスキ行動を起こすのです。
そして、ここが肝心、ごまかすのです。
???
こちょこちょ、くすぐりごっこをしたり、
たかい、たかいをしたり、
ハンカチを使っていないいないばぁをしたり、
ボールを転がしてみたり(こういう時は一緒に遊ぶこと)。
大体それではぐらかされてしまうのですが、
まだしつこく触ろうとする、根気強い、粘り強い、ごまかされない赤ちゃんには、
「○○ちゃんのんねぇ」と言って、違うノートを渡す。
それでもごまかされない天才肌の場合は、「おんも、行こうか」。
そしてその後は、ノートを見せないようにすることですね。

前に書いた、してはいけないことを教えることのマニュアル版でした。
「あぁ、そうしたらいいんですか」と今日(正しくは昨日)
言っておられたので、書くことにしました。

最後が遊びで、笑って終わると、お母さんも気分がいいですよ。


2006年8月29日火曜日

秋近し

日が暮れるのが早くなってきました。
バタバタして1回も書かないうちに8月が終わるところでした。
あぶない、あぶない。

なぜか、そうしてしまうことがありませんか?
赤信号で止まってしまう。(そういう人がめっきり減りましたね)
トイレへ行った後、手を洗ってしまう。(あたりまえ?)
ごはんを食べる前に、手を合わせてしまう。(感謝、感謝)
夜つめを切るとき、「夜切るつめは鷹のつめ」とおまじないをする。
最後のは、私が祖母に言い含められたことです。

なぜ?と考えることもなく、変だなぁと思いながら守ってしまうこと。
言葉で説明のつかないことは、子どもが言葉を駆使しだす前に
からだと心に染み込ませましょう。
あぶない! 止まれ! 熱い! 痛い! やった! かしこい! じょうず! いっただっきまぁ~す!
瞬時に、ハッキリとした口調で、強い気持ちを伝えてください。

大切なのは気持ち。
口先だけでは子どもはいうことを聞きません。
赤ちゃんの時からの父母のそういう思いが、躾につながっていくのです。


2006年7月26日水曜日

すいかがきらいな子


雨の後は暑い夏。
暑さで引きこもる?
暑いときもやっぱり暑さを楽しみましょう。

すいかを喜ばない子どもが増えました。
スプーンを使わないと食べられない子、種を飛ばせない子どもも増えました。
汗をかくからすいかがおいしくて、競争してかじりつくから必死で口を動かす。
知らず知らず、汗腺・あご・くちびる・舌・歯をフル回転!
あご周辺の筋肉の運動が、脳にどういう影響を及ぼすかはご承知のとおりです。

どこか庭のあるおうちに集まって、
すいかの種飛ばし&行水大会を開いてみませんか?
ベランダに立て板をして丸を書いて、
種の当てっこ競争だったら親子でできますね。
子どもは妙なことで大人を尊敬します。
種当てで「お母さん(お父さん)はすごい!」と言ってもらえたらラッキー!

私は子どもが小学校に上がるまで、
セミの声が聞こえる季節は毎日セミ取りに付き合う母でした。
おかげで顔はしわしみだらけ。
でも、そのときに培った一つのことを共になす「同志」のような関係は、
子どもが大きくなったときに必ず生きてきます。
お母さんも子どもも、水分(お茶が一番!)をしっかりとって、UVケアをして、
夏しかできない楽しいこと、見つけに行ってください。


2006年7月11日火曜日

だっこで読書

一日中だっこしてる時がありませんか。
泣かせれば良いと言われても、泣かせておくことができない。
近所の迷惑になる、虐待してると思われるのでは ……… ううう。

そういうときは開き直って、
だっこしたまま、手を使わずにできる「何か」を探してみませんか?

私にとってのそれは、読書でした。
子どもが動き出したら、長編を読む時間を持つことは不可能です(たぶん)。
家にいられるとポジティブに考えて、時間を有効活用!
今まであまり読んでいなかった夫の愛読書である司馬遼太郎ものを相当数読みました。
竜馬がゆく、飛ぶが如く、菜の花の沖、坂の上の雲、胡蝶の夢、燃えよ剣などなど。
初めてのものもあれば、2度目のものも。
子どもが大きくなってその本を読んだ時、
お母さんはこんな状況で読んだんだって話すのもまた楽しいかもしれません。

お試しを。


2006年6月30日金曜日

雨に歌えば

お母さんが歌を歌いながら赤ちゃんと遊ぶ
「歌あそび」という集まりを月に1回催しています。
泣いたり、叫んだり、動き回ったり、大騒動だったのに
お母さんが歌を歌って赤ちゃんの体をなでなでし始めると、
あらあら不思議!
なんだかすっかり気分よく、静かになったしまったのです。

やさしい旋律の力と、
お母さんが自分だけを見てくれているという安心感の賜物でしょうか。
ついつい「何かしなくっちゃ」とバタバタすることの多い主婦業。
雨の日は、今日は1日赤ちゃんと遊ぶぞぉ!と発想の転換。
歌いながら体をなでたり、ごろごろころがしたり、
部屋の中をぐるぐるお散歩してみたり、してみませんか?

なでなでのお勧めの曲は、ゆりかごのうた
ごろごろのお勧めの曲は、どんぐりころころ(当然!?)
お手々ちょんちょんのお勧めの曲は、むすんでひらいて。
どうですか? 簡単そうでしょ。
何かちょっと楽しいかも…と思ったら、早速やってみてください。

赤ちゃんが笑ってくれたら、ラッキー!
お母さんが笑えば、赤ちゃんも笑う。
赤ちゃんが笑えば、お母さんがまた笑う。

私の子育ての最大の楽しみは、「赤ちゃんが笑うこと」でした。
今でも笑顔が見たくて、お付き合いしている赤ちゃんに
いろいろとプロらしからぬ手出しをします。
時々嫌われて泣かれますが、お母さん許してくださいね。


2006年6月17日土曜日

引きこもり育児してますか?


最近ちょっと感心した、あるお母さんの言葉です。
「引きこもり育児しててん。」
外出する機会がなかったという意味なのか、
赤ちゃん以外の人(たぶんお父さんは除いて)と話すことがなかったという意味なのか…。

お母さんは、孤独を訴えたかったのでしょうか。
それとも、赤ちゃんとの満ち足りた時間の大切さを伝えたかったのでしょうか。
正解は、「両方」です。

母乳を飲んでいる間は、お母さんと赤ちゃんがべったりくっついている時です。
蜜月とでも言えばいいのでしょうか。
離乳食を十分に食べていない、自分で思うように動くことが出来ない時は、特にそうです。
引きこもって当たり前。引きこもっていてはだめだなんて思う必要なし。

でも赤ちゃんと二人っきりでこもっていると、う~っと何かがたまってくることがあります。
そんなときは、うまく発散してください。
自然の中へ出るもよし。人の中へ行くもよし。一人の時間を作るもよし。
自分に合った方法とそれに協力してくれる人を確保しましょう。

梅雨時は引きこもりがち。
私自身、3ヶ月間引きこもっていた母です。次回その過ごし方をご紹介します。


2006年6月8日木曜日

ぬれて遊ぼう!

いよいよ梅雨入り。
5月も雨が多かったので、もひとつピンときませんね。
雨の日は外に遊びに行けない…と決めつけないで、思い切って飛び出してみませんか?
出かける前に玄関先にぞうきんとタオルを用意して、
長靴はいて、かっぱ着て、かさを差して、準備OK!
水たまりをじゃぼじゃぼ。
かさをくるくる。
木の枝ゆすってトトロ状態(…バス停のシーン覚えてますか?…)
家へ帰ったらお風呂場へ直行!
あぁ、しあわせ。
でも、梅雨時はとっても寒い日があるので、気温とよ~く相談してくださいね。


連絡です

ホームページから訪問してくださっている方への連絡です。
6月の歌あそびは第4木曜日(29日)の場所取りに失敗!
第4水曜日(28日)に変更します。
よろしくお願いします。


2006年5月20日土曜日

ぞうり、履いてますか?


子どもは靴下が嫌いですね。

一時、ぞうりが流行りました。
はだかんぼ保育の流行と相前後していたのではないかと思うのですが。
はだかんぼ保育では、朝一番、
上半身裸になって乾布摩擦をするのです。
皮膚を刺激すると風邪をひきにくいとか。
ぞうりを履くと、足の親指と人差し指(?)の間を刺激するので脳にいいとか。

理屈はどうでも、
ぞうりを履くと地面をつかんで歩いている気がします。
地面の凹凸も感じることができます(上等すぎるぞうりではだめです)。
しっかり歩けるようになったら試してみませんか?


2006年5月3日水曜日

里山歩き


富士山は遠きにありて思うもの。
飛行機から見た富士山です。
私は山歩きが好きですが、富士山には足が向かないのです。
なぜ?
この美しい山は遠くから見たいから?足を踏み入れて失望したくないから?
富士山は外側から眺めていたい。
他の山から見た富士山は感動的です。
飛行機や新幹線から富士山が見えないと「料金返せ!」と思うのは関西人の感覚?

でもでも、子どもを富士山にしてはいけません。
眺めるだけの、美しい、かわいい、きれいな飾り物にしてはいけません。
子どもは、毎日歩き回って、手入れをしたり、山菜を取ったり、木々を眺めたり、
毎日毎日新しい発見をする里山です。
近くの山に、子どもやパートナー、そして自分の新しい面を発見しに出かけませんか?


2006年4月29日土曜日

ちゃんとコントロールできるんだい!!


しつこいようですが、4歳児の手と足です。
足こっち向けてね~、お手々開いてね~と頼めば、ちゃんとできるんです。
でも、すんなり引き受けてくれるわけではありません。
出しては引っ込め、靴下を履いた足を突き出し、ちょっと靴下を脱ぎかけて見せ、
はだしになっても足をそっぽ向けたり、デジカメを向けると逃げ出したり、
悪戦苦闘の末の、
でも最後にはちゃんと自分でそろえて突き出した足です。
ちゃんと自分でパ~してくれた手です。
長い道のりですね。
待ってください。
体裁とか、親としてのプライド(何なんだろ?)とかは、かなぐり捨てて、
子どもが自分で考え、自分の足で立ち、自分で決めるのを待ってください。


2006年4月22日土曜日

お誕生日おめでとう


Happy Birthday !!
生まれてきてくれたことに感謝!
楽しい1年をくれたことに感謝!
助けてくれた人々に感謝!
がんばれた自分に感謝!
反省することもいっぱいだけど、これからの1年もよろしくね。

そんな思いを、お母さん、お父さん、
そしておしゃべりできるようになったわが子とも語り合える誕生日。
1年1年のその積み重ねが生むものの大きさを実感している
まもなく23回目のその日を迎える母です。

画像は1ヶ月と12ヶ月の赤ちゃんの足。本文と関係があります。


2006年4月21日金曜日

おちちを噛んではいけません


「噛まれて痛いんです。」
「叱りましょう。」
「えっ!叱っていいんですか?」
「えっ!噛ませておくんですか?」
心優しき母たちは、赤ちゃんが噛みたいんだったらしゃぁないかと噛ませておく。
もしくは、叱っても笑っておもしろがってやめないからとあきらめてしまう。
ここは踏ん張りどころです。
ある先輩お母さん、噛まれてこわ~い顔をして笑われ、
ここは踏ん張りどころと微笑を返さずに、
もう一度おっそろしい顔を見せたら、二度と噛まなくなったとか・・・。
あきらめてはいけません。
していいことと悪いこと、ひとがいやがることはしないこと、を教える第一歩ですよ。


2006年4月13日木曜日

雨はきらい?


3歳男の子、百均の赤いかさをさして、ごきげん!
健診の時、子育ては楽しくない、いらいらすると言ったお母さん。
小雨の降るまちへ意気揚々と歩き出す男の子に付き合うあなたはえらい!
子どものしあわせって何かな?
わたしたちは、そのことをもっとよ~く考えないといけないのかもしれませんね。


2006年4月9日日曜日

乳腺炎の恐怖


痛い、硬い、乳腺炎か?と不安なときは、
あわてないで、とにかくお乳を出しましょう。
赤ちゃんに飲んでもらってもいいし、しぼってもいい。
硬いところから出ているかどうか確認して、
出が悪く、腺が詰まっていそうで、
自分でほぐしきれないときは助産師へ。
病院の母乳外来や地域でマッサージをしている助産師に
相談してみましょう。
熱があれば、医師の診察を受けましょう。


2006年4月6日木曜日

やったぁ~!


ひとつ仕事の大きな山を乗り切りました。
やったぁ~! なんのこっちゃ・・・。
子育て22年の助産師です。
この春、親子関係が大きな転機を迎えました。
言うなれば、大人の付き合いが始まった感じです。
子どもはいつまでも子どもではありません。
たとえ2歳の子でも、親より賢い時があるのです。
それを認めることのできる親でありたいですね!


2006年4月4日火曜日

はじめまして


助産師ってなに?

助産師と保健師の違い、ご存知ですか?
助産師は古い名前で呼んだほうがわかりやすいかもしれません。
産婆です。もう少し古い時代ならとりあげばばあでしょうか。
出産の前後のお手伝いをします。
妊婦さんのおなかを触って診察をしたり(今はエコーですね~)
赤ちゃんを取り上げたり(自然のお産は減りましたね~)
おっぱいのマッサージをしたり(自分でする方法しか教えてくださらない病院も多いですね~)
赤ちゃんをお風呂に入れたり(楽しんで入れることができてますか?)
おかあさんや赤ちゃんと触れ合って手助けをするのが私たちの仕事です。
病院だけでなく地域に密着した活動もしています。

あなたの街の助産師を見つけてください。
そして、あなたと相性のいい助産師とおつきあいください。

きっと楽な気持ちで子育てできるようになりますよ。